2024年06月24日

伝統衣裳とともに

皆様にご支援いただき
39回目となる伝統衣裳の復元制作と伝承を目指す文化事業
「後世へ伝えよう ― 伝統衣裳の復元・きもの展」
3日間の会期が終了いたしました。

会場にはこれまでの復元作品の中から、十二単束帯壷装束小袿狩衣直衣 を展示
今をときめくNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公を思わせる装束が揃いました。

一枚ずつ着重ねた十二単を、重ねたままの状態から抜け出るように脱ぎ、重ねたまま再び着ることができるように仮置きした様子は、平安時代の姫君の生活を垣間見るようでした。
着装道宮島流衣紋会では、源氏物語の中で、光源氏との逢瀬を拒み着衣を残してするりと逃げた女性になぞらえ「空蝉(うつせみ)」と名付けています。

見るだけでなく、実際に着用できる体験ステージでは
着装道宮島流衣紋会の皆様による作法に則った衣紋を体験いただき
この衣裳の復元制作が、生きた資料となることを目的としていることをご理解いただけたことと思います。

着用いただく機会も増え、衣装のメンテナンスが不可欠です。
また、引き続き新たな衣裳の制作も進めてまいりたいと思っています。

本年も皆様のご協賛に心よりお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
来年も伝統衣裳の数々とともに会場にてお会いできますことを願っております。