学院からのお知らせ
2014年03月15日
北越の紬を知る!
小林豊子きもの学院札幌校にて
「北越つむぎ紀行」と題するプチセミナーを開催
新潟より「語り部」吉岡氏にお越し頂きました。
「新潟から連想するものは?」の問いに
「お米、お酒、織物!」と
さすがはお酒好き もとい きもの好きの皆さん。
水戸黄門の世を忍ぶ仮の姿は「越後の縮緬問屋」ですが
小千谷縮の産地ということを考えると
「縮(ちぢみ)問屋」というのが正解、という雑学からスタート。
小千谷縮は「苧麻(ちょま)」という麻から糸をつくりますが
「苧」は古くは「お」と読み、麻のことをさす字だそう。
手績みされた糸は乾燥が大敵、最適な湿度は70%で
乾燥を防ぎ、糸が切れないよう縦糸の張りを調整できる
「地機(じばた)」で冬に織る、ということです
(地機の形になってくださいました↓)
「北越雪譜」という江戸時代のベストセラーで
越後魚沼の雪国の暮らしが書かれた文献には
「雪中に糸となし 雪中に織り
雪水に濯ぎ 雪上に晒す
雪ありて縮あり 雪こそ縮の親と言うべし」
と書かれ、雪国だからこその織りであることがわかります。
江戸時代には年2万反織られていた越後上布ですが
現在では20反ほど
「物は時が経つと壊れてしまうこともあるけど
古びることのない技術を守り続けたい」
作り手の言葉が印象的でした。
軽妙で楽しくとてもわかりやすい講義をありがとうございました!