2014年06月02日

伝えたい、文様の心 (2)

きもの・帯の色柄は個人によって好みが異なります。

しかし、文様の意味合いが分かると選び方も違ってまいります。

例えばおめでたい席に出席する時

松竹梅や鶴亀文様のきもの、帯を身につけると

それだけで喜びを表現することができ、相手にも心が通じます。

 

【茶屋辻文様】

茶屋辻文様

江戸時代の呉服商、茶屋四郎次郎の創案とされるこの文様は

水辺の風景に、家屋、橋、樹木、草花を描き

一説によると

不老不死の仙人の世界を取り入れたものと云われております。

季節も「四時不変」で

いつも緑があり、花が咲いている世界観の表現とも受けとれます。

江戸の人々は、この文様の中に一種の理想郷を描き

この文様に永遠の命を望んだのではないかと思います。

 

【七宝文様】

七宝

仏教の七宝に由来する有識文様で

金、銀、ルビー、メノー、水晶、白珊瑚、真珠など

七つの宝を表すもので、別名「輪つなぎ」とも云います。

これは、極楽浄土を願う十二支の守護石で

この文様を着用すると身を守ることに繋がると云われます。