2014年04月24日

道新に信田学院長のコラム掲載!

学院長道新

4月10日(木)北海道新聞 函館地域情報版“みなみ風”に

信田豊愁北海道学院長のコラムが掲載されました。

「いいね!美食住」というコーナーで

様々な専門家の方々が1年を通し交代で

楽しく快適な日々の暮らしの情報や提案について綴られます。

記念すべき第一回は信田学院長による「伝えたい和の心」です。

 

美しい日本文化・和の文化の形のみが伝えられ

本来の意味が置き去りになっていることが多いようです。

もう一度その意味合いをまとめてみましょう。

日本の年中行事の多くは

古代中国が発祥の陰陽道に大きな影響を受けています。

奇数、太陽、昼、男性などが「陽」。

偶数、月、夜、女性などを「陰」とします。

陽の奇数を尊び

その重なる日をめでたい特別な式日として祝い

子どもの成長を祈る七五三などの習慣が生まれました。

徳川家康が1603年(慶長8年)、江戸に幕府を開いて

1月7日の「人日」

3月3日の「上巳」

5月5日の「端午」

7月7日の「七夕」

9月9日の「重陽」

の五節供(句)が式日と定められました。

季節の「節」 に「供える」と書きます。

季節の変わり目に神様に食べ物を供え

天の恵みに感謝し

健康・長寿を祈願する日でした。

5月5日の端午の節句は江戸時代

「菖蒲(ショウブ)」と「尚武」が同じ発音であることから

男児の節供として定着しました。

きらびやかな鎧兜を身に着けた五月人形を飾る風習があります。

1948年に発布された国民の祝日に関する法律で

「子供の人格を重んじ、子供の幸福を図るとともに母に感謝する日」

と定められて「こどもの日」となり

現在では五節供の中で5月5日のみが祝日です。

また、鮮やかな赤や青、黒、緑や金色が

美しく青空に栄えるこいのぼりや吹き流しは

竜門の滝を登り切ったコイのみが竜になるという

中国の言い伝えからその姿に子供の成長を願い

「こどもの日」に掲げられるようになりました。

吹き流しは、中国より伝えられた「五行思想」の中の

「五常の心」を表しています。

青は仁(愛) 赤は礼(礼儀) 黄は信(信仰)

白は義(道理) 黒は智(知恵) を表現し

五つの心を持った人間に育ってほしいという

願いが込められているほか厄除けという説もあります。

京都、奈良の社寺仏閣を訪ねると

「五色の幡」と呼ばれるのぼりが立てられ

「五常の心」を語りかけています。

また、端午の節句の食べものにかしわ餅がありますが

柏(カシワ)の葉は若葉が出るのを見届けてから

古い親葉が落ちるので、親の深い愛情を感じます。

悠々と泳ぐこいのぼりを目にする季節ももうすぐ。

5月5日はこの意味を確かめ、語り合いながら

親子で感謝する日にしたいものです。

次回は7月に予定されております。楽しみですね!

小林豊子きもの学院では

着つけはもちろん、いにしえより現在に伝わる

美しく優しい日本の心をみなさまへお伝えしております。

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